人々を、愛しいあの人を優しく愛したいというヒロインの考えとは逆に、
「カルト的な思考を持っていて、危ない」と社会は彼女を排除しようとする。
そんなお話です。
社会のレッテルって怖い。
一度宗教的な思想を持ってるだの、人非人だの変態だののラベルを貼られるとそのラベルはどうやら強力な接着剤を使用しているらしく、消して取れない。もがいてもがいて、やっと剥がれた時には、自分は闇の中へと葬り去られている。
主人公アヤはただ社会を愛したかった、男達を優しく受け入れてあげたかった。敬慕するミジュンのように。
でもそんなアヤの願いとは裏腹に社会は残酷にもミジュンをアヤたちから取り上げ、アヤたちのソサイエティをこなごなに破壊した。またアヤを洗脳から抜け出させてあげようと、カウンセリングという名の脱洗脳を試みた。そこには存在もしていない洗脳を、本人が望んでもいないのに、だ。
悪いのは社会か、周りの人間とは違うことをするアヤか?
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周囲の意見を聞いて、「最大公約数」の答えばっかりを考えてるうちに、自分はどうしたいのかってことに鈍くなっちゃうことってあると思う。(あとがき・桜井亜美談)
悩んだときに大切になってくるのは「あなたがどうしたいか」のようですね。