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タイトル
イン・ザ・ミソスープ
著者
村上龍(むらかみ りゅう)
総合評価
★★★★★
発行文庫/価格
幻冬舎/560円
あらすじ
夜の性風俗ガイドを依頼してきたアメリカ人・フランクの顔は奇妙な肌に包まれていた。
その顔は、売春をしていた女子高生が手足と首を切断され
歌舞伎町のゴミ処理場に捨てられたという記事をケンジに思い起こさせた。
ケンジは胸騒ぎを感じながらフランクと夜の新宿を行く。
極個人的感想

イン・ザ・ミソスープこれは超ヒット!!
村上龍さんの『エクスタシー』を読んだことがあるのですが、
そのときは正直、彼の世界についていけないなって感じました。
(『エクスタシー』は麻薬とセックスの話です。)

フランクは嘘つきでポンポン嘘をつく。
ケンジはどこかフランクの異常な側面を感じ取り
いちいち嘘に付き合ってやるものの
耐え切れなくなりフランクを詰問する。しかしフランクは

違うんだよケンジ、なんでわかってくれないかな

と無機質な冷たい表情をする。

この微妙なやりとりが物語の中でなんどか行われるのだが
そのシーンが自分の中でぴったりと想像できてしまってツボにはまった。
(もちろん単なる妄想に過ぎないが汗)



話のテンポもよく、中だるみも一切なし。
一番最初から、一番最後までこの世界に飲み込まれてしまう。


あんまり主人公ケンジ
(ぃゃ、ケンジは単なる語り部にすぎず、主人公はフランクというべきなのかも)
に感情移入すると、恐怖でハラハラしすぎるので注意です(冷や汗出ます汗)

実に奇妙で異色な一冊です。
(僕はそういう奇妙で異色で非日常的な文章が大好きなので星五つです)